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観戦初心者が知っておくとプロテニスをより楽しめる情報まとめ

amazonでこの本のレビューを書いた。

松岡修造/監修 ワールドテニスファンブック (TJMOOK)

松岡修造/監修 ワールドテニスファンブック (TJMOOK)

 

詳細はamazonのレビューに書いたけど、錦織圭から入った観戦初心者の入門には良い本です。ただwebには紙の本ではどうやっても得られそうにない情報もあるよなと思った次第。

ということで全豪オープンも始まることだし、自分の情報源で比較的使えそうなところをまとめてみる。 

 

まずは公式サイト

基本ということでこの3つ

ATP World Tour - Official Site of Men's Professional Tennis

Home | WTA Tennis English

International Tennis Federation - Official Site

ATPが男子、WTAが女子、グランドスラム大会と国別対抗(デビスカップフェドカップ)はITFの管轄。グランドスラムも含めてツアー大会公式サイトは全部ATP/WTAからリンクで辿れるので、ITF公式を見る機会はそれほど多くないと思う。

ATP/WTAのサイトでは進行中の試合のライブスコア、大会スケジュール、過去の試合の結果、ランキング情報、選手のプロフィールなどが調べられる。各選手の公式サイトも選手プロフィールからリンクされてるので、気になる選手がいたらここから探すのが確実だろう。

過去の対戦成績が知りたいときはHead2Headで検索。

選手プロフィールには過去の出場履歴や実績が掲載されている。ATPの場合、過去の記録集計も充実してきてる。FedEx Performance-Zoneは条件別の勝敗成績。ATP MatchFactsはサーブやリターンに関する統計。WTAの場合、このような情報は残念ながらPDFでしか公開されていないようなのでATPほど検索性は良くない。

ATP/WTA以外のカテゴリはITFへ。具体的にはジュニア部門車いすテニスが該当する。あと国別対抗はライブスコアも含めてこちらから。ITFの選手プロフィールはプロツアーと国別対抗でそれぞれにプロフィールページがあるので注意。国別対抗の活動実績はどちらでも確認できるけど、当然専用ページの方がまとまっている。

 

非公式暫定ランキング

Live ATP Rankings

ATP/WTA公式のランキングは大会終了後の月曜日に発表されるけど、各大会でどこまで勝ち進めば何ポイントもらえるかは決まっている。そこで大会中に試合の結果から得られるポイントを計算してリアルタイムでランキングを更新しているページ。たまに計算間違いが見つかるので信用し過ぎるのは良くないけど、大会終了後にどこまでランキングが動くか、暫定ランキングとして参考になる。女子についてはWTA Section で確認。

 

専門メディア

テニス関連で自分が知ってるwebメディアは以下の3つ。

テニスの総合ポータルサイト| 総合テニス専門サイト-テニス365

テニスナビ - Tennis Navi

THE TENNIS DAILY|テニスデイリー

テニス365のニュースは完全に質より量で誤記・誤訳の類が多い。ここのニュースをきっかけに公式サイトを探るような使い方なら悪くないと思うけど、正直信用しない方がいい。

テニスナビはここでブログ書いてる日本人プロ選手が結構いるようなので、そっち方面でのチェックがメイン。ニュースは質はともかく量的に多くない印象がある。

テニスデイリーはこの中で一番新しいサイト。ここのニュースは全く使ってないので評価できないんだけど、テニスマガジンとWOWOWが噛んでるので多分質については問題ないだろうと想像してる。選手名鑑では結構的確な寸評が付いてるし、一番オススメ度高いんじゃないかな。

 

一応紙媒体の雑誌についても挙げとこうか。

TENNIS MAGAZINE|THE TENNIS DAILY

テニスクラシック・ブレーク : 日本文化出版

スマッシュ バックナンバー | 日本スポーツ企画出版社

テニマガとスマッシュは毎月20日頃、テニクラは毎月上旬の発売。

テニマガとスマッシュは編集傾向にあまり違いを感じないのでお好みで。ただグランドスラム大会レポートになるとスマッシュが報道然としてるのに対して、テニマガは妙に文学調というか美文を書こうとしてるように感じる。この辺は実際に読んでもらえると何となく判るのではないかと。テニクラは大ゴマ写真が多くてテキスト少な目、はっきり言って薄い印象。ただここは時々特定選手の特集を組んだりすると、かなりしっかりしたものを仕上げてくるので侮れない。全米オープン後に各誌から出た臨時号では大会レポート部分こそ貧弱だったものの、錦織特集としてはダントツで出来が良かった。

今の時代に紙媒体なんて、と思うかもしれないけど選手への独占インタビューがあったりするので、特定選手の情報を追うには意外とバカにできなかったりする。これらの雑誌でお仕事をされてるフリーのライターさんを追うのも情報を得るには良い手段。

 

TV局

今更ここで挙げることも無い気がするけど一応。テニス中継は以下の2つが双璧。

テニス | GAORA

「WOWOW TENNIS ONLINE」 | WOWOWオンライン

WOWOWグランドスラム大会全部とデビスカップ/フェドカップの国別対抗、あと楽天ジャパンオープン

一方のGAORAは以前からマスターズシリーズ(現ATP1000)の準決勝以降と最終戦全てを流していた。以前は女子の試合も同じくらい流してたけど、最近は錦織シフトの影響でかなり減ってる様子。その分男子の試合は小さめの大会も含めて拡充されてる。

自分は元々GAORAのMS中継でテニスにハマった口なので心情的にGAORA寄り。何年か前にはウィンブルドンの史上最長試合を全編放送とか、かなりロックなことをやっていた。こういう無茶な企画を通してくれるところも気に入ってる。

 

ファンサイト等

有名な選手なら検索すればファンサイトなりブログなりが見つかると思う。特定の選手のファンでなくても、観戦ブログを書かれているような方は、さすがに詳しい方が多い。とりあえずここでは有名どころを2つだけ。

錦織圭を鼻血が出るまで応援し続けるブログ

錦織ファンブログだけど、錦織から入った人ならここは既に知ってるかも。

 

レンドル最強説&フェデラー最強説

レンドルファンが高じてレンドル最強を証明するためにデータを集計しているサイト。フェデラーが各種記録を塗り替えていったため、現在は「フェデラー最強説」が後ろについている。ATPのデータにはところどころ欠落があるようで、ITFのデータと食い違う場合がある。この辺りを補正して集計しているらしいすごいお方。データ厨なら必見。オープン化以前の歴史についても詳しいので勉強になる。 

 

輸入DVD通販サイト

グランドスラムレベルの試合だとDVD化されているものが時々ある。それらを通販で扱っているサイト。amazon以外で自分が使った事あるところを挙げる。

インポートファイブ - Yahoo!ショッピング

光洋交易 スポーツDVD

【楽天市場】輸入音楽DVDがたくさん揃っています。プライスもリーズナブル!。:ウィンドミルレコード[トップページ]

テニスショップ-YTennisショップ

とりあえず光洋交易はお値段高めな印象が強い。でも各ショップとも他では扱ってない商品があったりするのでモノによっては使わざるをえない。

実際に購入する場合はリージョンコードと映像フォーマットに注意。ときどきamazonのレビューでも「せっかく買ったのに観れない」系のレビューが付いてたりする。必要に応じて北米リージョンのDVDとPAL方式の映像について再生できる環境を整えておこう。

 

SNS

最近のトッププレイヤーなら大抵FBやtwitterの公式アカウントを持ってるはず。出場スケジュールは各選手の公式サイトだと思うけど、最新情報はSNSに分があると思う。ここは各自好きな選手について調べてください、になるけど一人だけお気に入りのアカウントを挙げておく。

昨年のツアーファイナルで出場選手全員が揃った自撮り写真を見たことないだろうか。ベルディヒはあれを撮ってた選手で、あの後「selfie king」とか言われてた。

 

 本業でも、もう少し頑張ってくれると良かったんだけどね・・・。

 

ということで色々挙げたけど、一つでも役立つ情報があれば幸い。

今の状況はテニス人気というより錦織個人の人気と呼ぶほうが的確な状況だと思う。今回レビュー書いたワールドテニスファンブックが出た理由の一つは錦織がいなくなったときの危機感な気がしている。錦織人気をテニス一般の人気になんとしても繋げたいという意欲を感じた。全豪オープンNHKが地上波で放送するらしいし(番組表見る限り深夜の録画放送だけど)、錦織以外のテニスにも興味を持ってもらえるとうれしい。

ボルグとオールラウンダー

ちょっと前にテニスネタでこんなブクマがありました。

ブコメナダル登場まで全仏とウィンブルドンの同時制覇は無かったかのようなコメントがあったので「ボルグの立場は…?」というコメントを返しておいたのだけど。

最近のテニスファン(特に錦織から入った人)だとボルグのことを全く知らない可能性があるので、ちょっと書いてみようと思った次第。

とはいえ自分もリアルタイムでボルグの現役時代を観たわけではないので歴史の世界ではある。なにせ四大大会での優勝は全て自分が生まれる前の出来事だ。ただ一時代を築いた選手だけあって現役時代の映像は比較的容易に観ることが出来る。↓は有名な1980年のウィンブルドン決勝、ボルグはロン毛の方だ。

そもそもオールラウンダーとは 

テニス界におけるオールラウンダーという言葉は結構微妙な言葉だと思っている。言葉のイメージからは「どのコートでも強い選手」とも「何でもできる選手」とも取れる。

90年代最強選手であるサンプラスは後者のタイプだろう。彼はクレーコートが明らかに苦手で、全仏オープンでの最高成績は準決勝進出が1回だけ。アメリカ人はクレーを苦手とする選手が多いが、彼の場合は遺伝性の貧血持ちということだったので、体質的にもロングラリーが厳しかったのかもしれないと思っている(それでもサンプラスはローマMSで優勝しているだけすごい。アメリカの先輩であるコナーズやマッケンローは、クレー勝率こそサンプラスより高いもの、ヨーロッパでのクレータイトルは一つも無い)。一方で当時トップクラスのビッグサーブを持ち、前に出ればボレーはもちろん強烈なスマッシュを持ち、後ろからのストロークも一発の威力は高い、と何をやらせてもハイレベルでオールラウンダーと呼ばれるだけのことはあった。

全盛期のヒューイットもオールラウンダーと呼ばれてはいたけど、自分の中ではベースライナーもしくはカウンターパンチャーだった。クレーは苦手だし、ネットプレーは申し訳程度の印象が強かった。ぶっちゃけ当時思ったのは「単に強い選手をオールラウンダーと呼んでるんじゃね?」。ただヒューイットが天下を取ったころはサンプラスの衰えが顕著になってきていたので、言葉の意味が再定義される時期だったのかもしれない。

現代のオールラウンダー

現代のオールラウンダーとしてはフェデラーナダルが双璧だろう。この二人はそれぞれ芝の王者、クレーキングなどと言われるが、ナダルのクレーでの連勝記録を止めたのがフェデラーフェデラーの芝での連勝記録を止めたのがナダルという関係でもある。ブコメではナダルが推されていたけど、自分はオールラウンド度ではフェデラーの方が上じゃないかと思う。一つは上に挙げた「何でもできる」の部分。最近のフェデラーはサーブ&ボレーを中心にプレースタイルを再構築してるし、彼は元々ネットプレーもソツなくこなしていた。ナダルはチャンスがあれば前に出るというスタンスで、サーブ&ボレーは本当に奇襲レベル、まず見ない。前に出てからでも勝負できるという点ではフェデラーの方が上だろう。

もう一つナダルについて引っかかっているのは「クレーコート以外の大会連覇がない」という点。フェデラーは2000年代で姿を消したカーペット以外、どのサーフェスでも連覇を経験している。過去のBIG4、コナーズ、ボルグ、マッケンロー、レンドルは調べた限り芝、ハード、クレー、カーペットのいずれでも連覇を経験しているようだ。2013年のナダルハードコートでも圧倒的な強さを見せて勝ちまくったので、どこかで連覇できるだろうと思っていたのだが、2014年も達成できなかった。この辺り、自分の中ではどうしてもオールラウンダーというより「他のサーフェスでも強い史上最強のクレーコーター」というイメージの方が強くなってしまう。

ボルグという選手

ボルグという選手について。とりあえず実績とかはwikipediaを。もしくはざっくりしたところは以前ニコニコ大百科にまとめたのでそちらでも。ちなみにベイビーステップ32巻「#304 人の歴史」で浅野選手の回想に出てくる最初の選手は、風貌からして恐らく彼がモデルだと思う。

ビョルン・ボルグ - Wikipedia

ビヨン・ボルグとは (ビヨンボルグとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

 彼はウィンブルドン5連覇という芝の実績を持っているが、技術解説などに使われる場合はほぼ確実にストロークのトップスピンが解説される。全仏オープンでも4連覇含む6勝を挙げており、いずれもナダルが登場するまでの記録だった(ついでにクレーの通算マッチ勝率もナダル以前の歴代最高である)。本来はナダル寄りのクレーコーターなのだ。↓は全仏オープンの映像だが、上に貼ったウィンブルドンの映像と見比べると、ステイバックが多いのが判るだろう。

なぜ彼がウィンブルドンでサーブ&ボレーを多用したかはブクマ記事の通り、用具の貧弱さが大きいと思う。現代なら強烈なパッシングの嵐になるが、当時のラケットでは現代ほどスピードが出ないので簡単には抜けない。これだけでも今と比べるとリスクが小さい。当時の試合映像を見ているとネットに詰めた相手にロブで対抗する場面が多いのも、パッシングで抜けなかったからだろう。加えて元記事で触れていない話を出すと、最近はラリーが繋がるように芝やハードコートが低速化しているといわれる。裏を返せば昔の高速サーフェスは今以上にボレーが有効だったということでもある。 

ボルグの凄さは基本はクレー寄りのストローカーでありながら芝ではサーブ&ボレーも使い、それでどちらも勝ってしまっていることだ。1978年から1980は3年連続で全仏とウィンブルドンの同時制覇を達成している。芝と土という相反するコートで強く、前に出ても後ろからでも戦えるというのは、かなりオールラウンダーっぽいのではないだろうか。

彼の成績を調べてみるとウィンブルドン以外で芝の優勝は一つしかない。でも当時多かったインドアのカーペットでも20回以上優勝しているので、芝に限らず速いコートでも強かったのは確実。比較的苦手と言えそうなのはハードコートだけど、サンプラスのクレーほどの穴にはなっていない。全米オープンは70年代に芝→クレー→ハードとサーフェスを変えていったが、準優勝4回中3回はハードコート時代だった。現代なら芝と土の中間的なサーフェスとして扱われそうなハードコートが苦手なのは面白い。高く弾むバウンドがダメだったんだろうか。

もし生まれた時代が違ったら

時代ごとの環境の違いは確実に影響している。もしボルグが今現役だったらウィンブルドンでもサーブ&ボレーを使わず、それこそナダルのような形で勝っていたのかもしれない。逆にナダルがボルグの時代に現役だったら?少なくともナダルの今のスタイルを当時の用具で実現できるとは思えない。ボルグはストローカーとしても実績のある選手なので現代でも通用しそうだけど、ナダルはサーブ&ボレーを駆使して勝ったわけではないので、どうしても昔のウィンブルドンでは厳しかったのではないかと思ってしまう。この辺もナダルよりボルグを推す理由。

レーバーが年間グランドスラムを達成してからアガシがキャリアスラムを達成するまで調べてみたけど、全仏とウィンブルドンの同年制覇はボルグのみ、両方勝った選手も他にはヤン・コデシュしかいなかった。以下に挙げるとおり、オープン化後にキャリアグランドスラムまであと一つ届かなかった選手は例外なく全仏かウィンブルドンのどちらかが残っていたことは覚えておくべきだろう。当時この二つを両方獲るのは名だたる大選手でも至難の業だったのだ。

全仏のみ逃した選手:アッシュ、ニューカム、コナーズ、エドベリ、ベッカー、サンプラス

ウィンブルドンのみ逃した選手:ローズウォール、ビラス、レンドル、ビランデル

 


ボルグの試合はDVDも比較的入手しやすい。ただし試合の映像はネットで探せば恐らくフルで観られるので、コレクション目的と割り切った方が良いかも。今と比べるとスピードが遅すぎて残念に思えるかもしれないけど、レギュレーションの違いなども垣間見れるのでプロテニスの歴史に興味のある方はぜひ観るべき。ゲルライティスとの77年セミファイナルのみ北米リージョンで他は全てリージョンフリー。以前はもっと手頃な値段だったのが最近品薄なのか高騰してきているので、これから購入する場合は楽天YAHOO!ショッピングなどとも比較すると良いと思う。

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このブログについて

何やら勢いでブログを立ててしまった。

 

amazonにレビューを書いてレビュアーランキングの殿堂入り目指してます。このブログはamazonに書いたレビューの補足や、amazonに商品登録が無いものの感想を書きたくて立てた。あとはレビュアーランキングのシステムについてとかも。感想は多分あまりディスクを買わない映画と、 amazonに商品登録が無いテニスのDVDが中心になるかと思います。

よろしくお願いします。

映画素人が2014年に観た映画振り返り

1年ちょっと前まで映画は基本観ない人だった。

2013年の11月にまどマギ叛逆を観にいって、予告で流れてたルパン対コナンを観にいって、、、というところから始まって、気づいたら2014年に観た映画は前年までの自分の人生で観たより多い数になっていた。

そんな素人が2014年に観た映画を振り返ってみる。

※公開月ではなく自分が観た月で分けた

※原作があるものも全て未読の状態で観てる

1月:0本
2月:2本
  • ジャッジ!

広告審査を舞台にしたコメディ映画。コメディ部分はベッタベタながら結構笑えた。恋愛要素があったり、ダメ主人公が頑張ってハッピーエンドを掴むシナリオは王道な印象。ただ恋愛パートは展開が急すぎた気がして尺が足りないんじゃないかと思った。

 

  • ラッシュ プライドと友情

1970年代のF1、ニキ・ラウダジェームス・ハントのライバルストーリーを映画化したもの。当然クライマックスは1976年、最後のレースは日本の富士。レースに期待してたけど、どちらかというと人間ドラマに重きが置かれてて肩透かしを食らった感じ。でもまあレースだけなら実戦を観りゃ済む話なので映画としてはこれで正解なんだろう。

 

3月:6本
  • スノーピアサー

温暖化の進行を止めるために空中散布した冷却材が効きすぎて地球は氷河期に、人類で生き残ったのは世界中を巡る永久機関つき列車に乗り込めたものだけだった・・・。と設定が面白そうだと思って観にいったのだけど、ひたすら革命的闘争に明け暮れる感じの映画でゲンナリ。革命烈士とかって言葉が好きな人向けかと思ったけど、意外と一般評価も悪くないようで驚いてる。

 

  • 抱きしめたい −真実の物語−

元は「記憶障害の花嫁」というドキュメンタリー番組だったらしいが、そっちは観ていない。正直ドキュメンタリーの方が合ってる作品だと思った。どうしてもお涙頂戴的な作り物感を感じてしまう。余談ながらジャッジ!と本作で北川景子を覚えた。

 

  • 小さいおうち

自分が観た邦画の中では一番出来の良さを感じたタイトル。普段は小説もあまり読まないのに、原作小説を買ってしまったほど。亡くなった老婆が遺したノートを元に戦時中のちょっとした事件が描かれる。公開後かなり経ってから観にいったので10人くらいしか入ってなかったけど、杖ついてる人もいたりして高齢者比率が高かったようだ。自分の戦中体験を思い出した人がいたのか、上映中にすすり泣きが聞こえてきたのが印象的だった。

 

7代の大統領に仕えた黒人執事の人生とその視点から20世紀の出来事が描かれる、、、という触れ込みだったけど、実際観てみると公民権運動の戦いを描く歴史映画の印象が強い。描かれてる人種差別はアメリカにとって自国の歴史の恥部と言えるものだと思うが、後援にアメリカ大使館が入っていて素直にすごいと思った。それほど特別なことだとも思わないけど、今の日本政府筋が旧軍のやらかし案件を映画化したものを後援できるか、と考えるとね。

 

  • ワンチャンス

後にスーザン・ボイルを輩出した番組の初代優勝者ポール・ポッツの半生を描いた伝記映画。歌手本人もオペラも詳しくないせいか、イマイチ乗れなかった。この辺りの周辺情報に詳しい方が確実に楽しめる類の映画だと思う。主人公の友人の携帯ショップ店長が良い味出してた。

 

  • LIFE!/ライフ

予告映像では何の映画かさっぱりだったけど、実際観てみると予告のとおりである意味驚いた。RPGでお使いと言われるようなイベントを映像化するとこんな感じになるんだと思う。ただ描かれるイベントは結構濃密。見る前の予想を良い方に裏切ってくれて楽しめた。

 

4月:2本
  • 新しき世界

韓国のヤクザ映画、ということで良いだろうか。主人公はマフィアに潜入捜査する警察官。潜入先の組織のトップが事故死したのを機に、警察上層部は主人公に組織を乗っ取らせることを画策する、、、という筋書き。暴力描写は結構キツ目だったけど、人間関係のドラマは見事だった。ウジウジ感のあった主人公が覚醒する終盤は圧巻。

 

  • 白ゆき姫殺人事件

SNSの炎上と旧来的なメディアスクラム合体の恐怖は興味深い。でも話としてはろくでもない話とちょっと良い友情話を中途半端にくっつけた感じがあって微妙だった。世の中そんなに優しくないと思うんだけど。あとヒロイン役の井上真央はかわいすぎて地味子設定に合ってないと思う。 

 

5月:2本
  • テルマエ・ロマエⅡ

割と素直に楽しめる映画。ただ今振り返ると想定どおりに面白かったけど、決してそれ以上ではないと言う感じもある。何というかインパクトには乏しかった。暇なときに時間を潰す分には絶対損しないと思うけど。一作目観てればもう少し違う楽しみ方できたんだろうか。

 

  • LDK

去年の大晦日に観た清須会議で一人だけ妙にぎこちない演技の人がいるなぁと思ったのが剛力でした。黒執事の予告映像でもアレな感じにしか見えなかったので割と覚悟して観にいったけど、意外にも剛力は想定してたより頑張ってた気がする。むしろ周りの演技が輪をかけて微妙に感じた。少女漫画原作だからか、いかにもマンガにありそうなカッコイイ構図のシーンがあったけど、実写だと微妙なんじゃなかろうか。あれが原作の再現であるなら、もう少し実写映えするようにアレンジした方が良いと思う。

 

6月:7本
  • ぼくたちの家族

突如母親が余命僅かと宣告されるところから家族が結束していく物語。良い作品だとは思うけど、正直終盤の展開はあれ?単純にハッピーエンド?だった。リアルにこんな展開になることってそうそう無いんじゃないのって思ってしまう。リアリティ求めすぎなんだろうか。この映画で妻夫木聡の顔を完全に覚えた。

 

  • MONSTERZ モンスターズ

視界に入った人間を操れる男VS唯一操れない男という触れ込みだったけど実際観てみると後者はそれだけじゃねーだろ、というツッコミどころあり。中途半端に人間ドラマっぽくしてるのがダメなのか、話もなんか微妙。ラストにいたっては何だそりゃレベル。予告映像は面白そうだったんだけどなあ。

 

  • 私の男

結構重い内容で疲れたときに観ると精神的にキツい。創作の世界だから許されるけどリアルだったら児童福祉法とかで問題になりそうだよなとか無粋なことを考えてしまった。海外の映画賞で浅野忠信主演男優賞もらったと聞いたけど、この映画は二階堂ふみの映画だったと思っている。何なのあの艶かしさ。当時まだ二十歳前だったとは信じられない。

 

高級ホテルの常連マダムが急死、遺産争いに巻き込まれホテルのコンシェルジュに殺人容疑がかかる。彼が見出した新人ベルボーイとともに容疑を晴らすべく奔走するといった内容。サスペンス、ミステリー、コメディなどいろんな要素が入り混じってる感じがした。この映画、回想の入れ子構造が出来てるんだけど、後から知ったところによると時代によってスクリーンサイズを変えたりしてるらしい。観ててぜんぜん気づかなかった。

 

貧乏藩がお上から難癖つけられて、帰った直後に短期間で再度参勤せよと命じられてしまう。奇策を弄して指定期日に間に合うよう頑張るぞという映画。コメディとしても時代劇としてもしっかりしていて安心して他人に薦められる。ただ悪役のテンプレっぷりはどうにかならなかったんだろうか。そこも含めて時代劇だと言われると返す言葉も無いけれど。

 

  • トランセンデンス

この映画でジョニー・デップのお顔を初めて知りました。コンピュータにコピーされた天才科学者の人格がやがて暴走していくというSF映画。ありがちな設定ではあるけど普通に楽しめた。でも結構酷評されてるみたいでちょっと意外。スノーピアサーよりはこっちの方が面白いと思ったんだけどなあ。

 

  • 観相師

韓国の歴史映画。歴史上実在した権力闘争に凄腕観相師が関わっていたという筋書き。前半は軽いノリだけど後半はサスペンス調になってきて緊迫感が凄い。元ネタの史実は知らない方が多分楽しめる。でも観た後で史実を調べてみるとちょっとした小ネタも巧く使ってて、作りの丁寧さに驚いた。暴力描写が比較的マイルドなのもありがたい。

 

7月:3本
  • 渇き

よくR18にならなかったなコレってのが最初に思ったこと。殴られる瞬間は音だけで映像を直接映さないとか、やたらカメラがぶれまくったりはレーティング対策だったりするんだろうか。映像と音のぶっ飛んだ演出も強烈。ただ正直話は判りづらいし、テンション高すぎで疲れた。

 

ディズニーの本気を感じた一作。眠れる森の美女外伝と聞いてエピソードゼロ的な話かと思ったら、オリジナルを塗り替える気満々な感じでびびった。近い時期に公開された思い出のマーニーが百合映画とか言われてたけど、こっちの方がガチ百合だと思う。男性キャラは徹底的にダメな感じの要らない子に描かれてて、ある意味すがすがしい。これが作れるんだったらミッキーマウス保護法緩めても高品質二次創作で活路を見出せるんじゃないかと思う。

 

  • 思い出のマーニー

微妙。Twitterとかだと妙に評判良かったけど、ジブリ補正かかってるんじゃないかと疑ってる。マジメに色々語りたい人には合うんだろうか。有名な児童文学らしいので途中からネタが見え透いてたのは王道ネタだと思うことにする。最後の方のネタばらしがただの説明になってる感じだったけど、もうちょっと見せ方なかったんだろうか。

 

8月:1本

人間の脳みそは100%使われてはいない。もし100%完全に使われたら?というSF(?)映画。「脳みそ100%使ったってこんなこと出来るわきゃないだろ」って言いたくなるハッタリの利いた展開に魅力を感じるかどうかで評価が割れそう。 新しき世界で公安警察やってた人がこっちではヤクザの親分やっててちょっと笑った。

 

9月:1本
  • 柘榴坂の仇討

桜田門外の変で襲撃を受けながら生き残った一人が、明治新政府になってからも仇討ちを狙って敵を追い続けるという時代劇。終盤の展開はキレイ過ぎてちょっと納得いかない。あとこれ台詞的にアニメだったら801な人たちが喜びそうだとか思ったけど、考え過ぎかな。

 

10月:2本
  • 蜩の記

9月に続いて時代劇。既に3年後の切腹が決まっており、それを受け入れる武士の生き様を見せる映画。そんなキレイに死ぬことを受け入れられるのかという疑問が。作中にも切腹にびびる役人みたいなのがでてくるけど、こっちの方が実情には近そうに感じた。まだ生きられる望みがあるのにあっさり死を受け入れるのも無駄死にに思えて仕方がないんだけど、これが美しい武士の心らしいから自分の感覚がずれてるんだろう。柘榴坂と比べるとこっちの方が出来は良いと思う。

 

  • グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札

実話を基にしたフィクション系の映画だけど、どこまで実話なのかよく判らない。モナコがフランスの保護下にいたのはそのとおりみたいだけど。高圧的なフランスに対して公妃であるグレース・ケリーの演説で乗り切ろうとするわけだけど、世の中そんなに(ry。調べてみるとモナコ大公からはクレーム出てるみたいで何とも。

 

11月:3本
  • イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所

この映画だけパンフレットが売り切れてて買えなかった。交通事故で生死をさまよう女の子がみる走馬灯のような内容。フラッシュバックの時系列が判りにくかったのが残念。ギター持ったアダムという彼氏の名前で下弦の月を思い出した。劇場で泣いてる人いたみたいだけど、このアダムが結構身勝手な奴に思えてちょっとイマイチ。主演のクロエちゃんは超かわいかった。

 

某所でコメディとして紹介されてて、じゃあ観てみるかとなったけど微妙だった。クドカン三谷幸喜は徹底的に笑わせた上でストーリーもまとめてくる印象があるけど、笑いもストーリーも中途半端に感じた。てかこれってコメディに分類されるものなんだろうか、ちょっと違う気がする。シリーズものなのでシリーズの空気が好きな人向けなのかもしれない。

 

  • 紙の月

NHKでドラマ化されてたらしいけど、そっちは観てない。展開早過ぎないかと思うところがあったけど、ドラマだともうちょっとマシなんだろうか。横領が話の中心にある映画で、大金が動く世界って怖いと思わされる。確か時代設定が94年とかだったと思うけど、銀行の業務フローは今も変わってないんだろうか。ネットが無い時代とは色々勝手が違いそうだけど。宮沢りえは自分が子供のころから活躍してたのに、まだ41歳だそうでちょっと驚いた。ホント若くしてデビューしたんだなぁ、と。

 

12月:3本

1979年に公開された人形アニメがベースらしい。サンリオ製作ってところで映画作ってたのか!ってなった。ハローキティ40周年記念ってなってたような。中身は特に前半、幻想ホラーっぽい感じ。子供向け映画の予告流してたけど、これを観たがる子供、見せたがる親は少なそうな気がする。下手すりゃ泣き出すんじゃねーのって思った。劇中歌にボカロが使われてたけど、これは場面によって合う合わないが激しいように感じた。

 

ブラックホール周りのSF考証がやたら話題になってた本作。3時間近い上映時間も含めて不安含みだったけど、いざ観てみたら普通に時間を気にせず楽しめた。最後の方のマーフの部屋に繋がるシーンはちょっとご都合主義的な気もしたけど許容範囲。悪役?だけはもうちょっと何とかならんかったのかと思う。減圧事故起こす天才科学者ってどうなの。

 

  • ゴーン・ガール

年末最後に観にいった映画。公開時期の割に各所で絶賛されるのも判るできだったけど、自分の好みからはやや外れる。一言で言うなら「こんな夫婦喧嘩は嫌だ」。観ててどっと疲れが来る映画だった。

 

以上、合計32本でした。

ランク付けをする気はないけど満足度が特に高かったのは、

新しき世界

新しき世界 [Blu-ray]

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 グランド・ブダペスト・ホテル

 観相師 

観相師 ―かんそうし―  ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組) [Blu-ray]

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 マレフィセント

 インターステラー(これだけAmazonの商品登録が見当たらない)

邦画では小さいおうち

小さいおうち Blu-ray

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コメディ枠でジャッジ!と

ジャッジ!  Blu-ray

ジャッジ! Blu-ray

 

超高速!参勤交代

超高速! 参勤交代 Blu-ray

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逆に期待外れ度が高かったのはスノーピアサー、白ゆき姫殺人事件、MONSTERZ モンスターズ、 思い出のマーニー あたり。 

熱しやすく冷めやすい性格なのでいつまで続くか怪しいけど、もう少し何か語れる程度には今後も観ていきたい。