Amazonレビュー評価の話
ふとamazonのプロフィールページを見たらレビューの評価数が減っていた。
↓の赤枠でくくった部分ね。
前にも同じようなことはあって、アルゴリズムやタイミングは不明だが、どうやら定期的に不正投票を削除しているらしい。 今回減ったのは母数の方だけで「参考になった」の方は減ってない。
不正投票についてはamazonのコミュニティにもトピックが立っていた。最初に触れられているのはどうやらこの件のようだ。
何というか、そこまでやるの?という感じ。殿堂入り目指してはいるけど、そうまでしないとたどり着けないんだろうか。
件のトピックは一見すると「自意識過剰」とか「被害妄想」という言葉が浮かびそうになるけど、レビュー後の評価の推移を見ると「コレ監視されてるっぽいな」と感じる場合があるのは確かなので、実は否定しづらかったりする。
レビュアーランキングの仕組み
そもそもレビュアーランキングの仕組みはどのようになっているのか。amazonの公式説明を引用する。
「参考になった」の投票がランキングにより影響を与えます。ほかのお客様の参考にならないレビューをたくさん投稿しても、ランキングは上がりません。
投稿された日付が新しいほど、ランキングに影響を与えます。これにより、最近のお客様でもベストレビュアーのランキングに入ることができます。
適切に投票された場合だけ、ランキングに反映されます。
この1年ほどランキングを意識し始めてからの実感としては、一番重要なのは投票に占める「参考になった」の割合のようだ。2つ目の「新しいほど」は「新しい票ほど」の意味だと思っている。単純な投稿本数もそれなりに影響している気がする。5,000位辺りまでは率が悪くても本数投下でそれなりにランキング上がった記憶がある。最後の「適切に」は要するに不正投票排除だろう。少なくとも同一アカウント、同一IPからの多重投票は受け付けないと思われる。他に蹴ってそうなのは特定のレビュアーへの粘着投票、自分以外のレビュー評価を下げる工作活動あたりだろうか。
レビュアーランキングを上げるには
既にまとめている人がいたので基本的なところはそれを見てもらった方が早そうだ。
Amazonカスタマーレビューランキング上位を目指す遊びが熱い!? | そういうことか建築基準法
ここではレビュー内容について書かれているが、これと同じくらい重要そうなこともある。いかにレビューが名文だったとしても見てもらえなければ何の意味も無い。多くの人の目に留まるにはどうすれば良いか?
この辺はwebデザインとかやってる人には恐らく常識だろう。商品ページトップに載ることが最重要。通常は商品直下、下図赤線部分に有用度の高いレビュー、右側の青線部分に最新レビューのリンクが掲載される。全文掲載は赤線部分のみなので、ここに載った方が読んでもらえる。このいずれかに載っていないレビューは余程注目度の高い商品でないと評価はほとんど入らない。
では有用度の高いレビューとはどういったレビューになるのか。この指標も「参考になった」率が高いものがベースになっている。ただしここに載る順序には補正があるようだ。具体的にはamazon購入タグと投稿者のレビュアーランキング。参考になった率で若干負けている程度ならamazon購入者、高ランクレビュアーの方が優先される傾向がある。とはいえ、ベースが参考になった率なので他のレビューにマイナス評価を付けるという工作が成立するわけだ。
ちなみにここに載せる一番手っ取り早い方法は、言うまでも無く一番乗りでレビューを書くこと。新しい商品の場合、発売直後は注目度が高いのでそれなりに票が見込める。ヒット作のシリーズやニュースサイトで紹介された商品だとより注目度が高まるが、そういった商品は一番手争いも激しい。発売から年単位で過ぎているような古い商品の場合、一番乗りしても1年で数件評価が付くかどうかと言った所。ただレビューが一つしかない場合、評価が甘くなる傾向もあるように感じている。恐らく比較対象が無いと「そんなものか」と納得してしまうのだろう。
レビュー評価の問題点
レビュー評価には問題もある。本来参考になったか否かの評価は「購入判断の役に立ったか」で付けるよう説明されている。しかし実態としては「同意できるか否か」で押されているようだ。この点は以前ブクマでもコメントしたことがある。
そして僕はブコメをやめた
「あなたのいいなと思った気持ちを☆に変えて」だからそういうもんでしょ。信者やアンチが大半を占める商品だと「参考になった」が如何に空気を読めたかのバロメータになってしまうAmazonレビュー評価よりはマシ
2014/12/24 00:21
しアマゾン「カスタマーレビュー」に問題書き込み 出版社が「デマ記載と誹謗中傷」だとして削除要請 : J-CASTニュース
レビューの「参考になった」は実態としては同意できるか否かで押されてる。炎上が予想される商品は空気に阿ったレビューを書けば簡単に評価してもらえるので、問題レビューが集まりやすい/後で何か書くかも
2015/01/22 00:14
この辺の話もコミュニティにトピックがあった。404になってるけど、ゴーストライター騒動の人の商品のようですな。
別ので酷いのだと、ちょっと古いけどフジテレビがデモを食らったときにとばっちりを受けた花王製品とか。
問題の商品のレビューはこちら。
この手の炎上物件では流れに乗ってしまえば1個のレビューで大量の票が入る一方、逆らうと徹底的にマイナス評価されてしまう。状況が落ち着くまで空気に逆らうレビューは投稿しづらい。特定IP/アカウントからの不審な投票なら、まだ対処のしようもあるだろうけど、大量動員されてしまうとアルゴリズムで弾くのは困難だろう。
ここまでいかなくてもファンとアンチが対立している商品だと、無駄に票が入りやすい印象がある。これは自分のレビューでも対照的な例がある。
Amazon.co.jp: 初音ミク Project mirai 2 ぷちぷくパックの BT_BOMBERさんのレビュー
Amazon.co.jp: 新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女の BT_BOMBERさんのレビュー
mirai2のレビュー投稿時期は商品発売から3ヶ月強で先行レビューが58件。それに対して新世界樹は8ヵ月半での投稿で先行レビューは98件もあった。発売からの日数、総レビュー数による埋もれやすさ、売り上げから考えられる商品自体の注目度、どれで考えてもmirai2の方がまだ目立ちそうだ。というか投稿までこれだけ間が空いてしまうと、そもそもほとんど票にならないのが普通。mirai2のレビューは1年で10票付いてないけど、出遅れを考慮すれば、他の商品の動きと比べても標準よりちょっと良いくらいだと思っている。
それに対してあまりに驚きだったので覚えているのだが、新世界樹のレビューは投稿初日に3票(うち参考になった1票)入っていた。発売一ヶ月以上経っている商品で初日にこれだけ票が入ったのは、自分がレビューを書いた中ではこれくらいだ。それがネット風評絡みの業者なのか、ファンやアンチの類なのかは別としても、「新規レビューを監視している人がいる」としか思えなかった。で、その後の伸び方もアトラス信者と元信者がお互い逆方向に投票を競っているのではないかと勝手に思っている。このゲーム、旧作ファンの神経を逆なでするようなところがあって、肯定派と否定派で全く意見が噛み合わないので・・・。ちなみ去年初めて不正投票を削除しているらしいことに気付いたときは、確かこのレビューへの票も若干減っていた。
何か初めてブログタイトルに沿ったエントリ書いた気がするな・・・。
正直なところ、組織票対策はもすこし何とかならんのかとは思っている。ネタレビューならまだしも、炎上レビューで稼いだ方がランキング的に効率が良いのはちょっと萎える。とはいえアルゴリズムで弾けなければ手動で対応するつもりもないだろう。ユーザ側が扇動に乗らなければ解決だけど、むしろ積極的に乗りたがる人の方が多いかもしれない。こちらとしては扇動元が見つかった場合に通報するくらいしかできなさそうだ。それで対応してくれるかはかなり怪しいけども・・・。